グリーンエコノミーとブルーエコノミー

  • 2013年01月30日

貨幣単位だけでなく生命体単位で数えてみよう。
何の事は無い。
単に人口比率で考えれば良いだけだ。
人口の60-70パーセントがBOPベースオブザピラミッドである。
では、資本主義経済を中心としたレッドエコノミーは僅か30-40パーセントにすぎない。
そのうちの、環境なりに追加的にお金を支払うことができる人口は全体の何パーセントいるのか?
例えは悪いが、途上国の一人の命と先進国の一人の命を本当に同等と考えているのだろうか?
様々な意見があるだろう。
冗談じゃない。一日一ドルの収入しかない人と自分が同じ訳がない。
そうでしょう。貨幣価値という軸では勿論そうです。
大統領と自分が同じ価値でもないのでしょう。
では選挙権も、お金持ちが10票で普通の人は1票にしたら如何か?
悪い冗談である。
人の価値を測る物差しは一つではない。
ならばどのような尺度で、先進国の一人と途上国の一人の価値の差を判断するのか?
同じようなことは、企業でも見受けられる。
大企業は全会社数の、0.5パーセントに満たない。
大変マイナーな存在である。
しかし、従業員数、取引高などを考慮すれば莫大なパワーになる。
しかし、だからと言って一部の大企業ばかりでは世の中は回るわけでもない。
そして、大企業の従業員よりも、遥かに優秀で立派な経歴を保有している零細企業の人々は無数におり、彼らの価値と会社の価値は別物である。
何を言いたいのか?グリーンエコノミーはレッドエコノミーの上層部しかできない仕組みである。
ならば人口ピラミッドから考えればあまりにも参加者が少ないという事である。
グリーンエコノミーの根幹は、レッドエコノミーの中でも余裕がある人に環境貢献を求めるものである。
数ではなく、金額の大小の軸である。
では、環境貢献、人道支援にどこまで真に役にたつのか?
グリーンエコノミーは貢献するのは確かであろう。
しかし、BOP層との富の共創が課題解決の根幹であるとの考えがブルーエコノミーの発想である。
自立を促す為に、キャパシティデベロップメントを如何にソフト面でサポートしていくか?
お金がハードとするならば、ソフトがなければ、コンピュータは単なる箱である。
グリーンエコノミーは悪いものではないし、勿論有用である。
しかし、効果的な対策を考えるならば、お金をレッドエコノミーの一部から施すという従来の概念から離脱し、ソフト面でも支えて、環境に配慮した成長を共に創る考え、ブルーエコノミーの構築がもっと必要なのだと思う。
ODAはその意味では、お金だけではなくて、キャパシティデベロップメントを念頭においたものが多いわけだから、両面を兼ね備えている。
施しではなく、自立するための支援。