NHK 伝説の巨大ザル「モノス」 大アマゾン最後の秘境

  • 2016年06月14日

NHKで伝説の巨大ザル「モノス」 大アマゾン最後の秘境を観た。

緑の魔境に幻の巨大ザルを追うという探検隊ものだ。

アマゾンという言葉に釣られてみた。

美しい映像であった。頑張って新種の猿を見つけたようだ。

 

しかし、どうなんだろう。後味があまり良くなかった。

この手の番組は取材班の武勇伝色が強すぎるように感じる。

このあたりは誰も足を踏み入れない未開の地であるような表現をいくつもしているのは気になった。

その未開の地に多くの日本人がいたことを知らないのだろうか?

 

大昔のことではない。大量の日本人をこの地に送り込んだのは50年代後半から60年代ではないか。

日系アマゾン移民 いわゆるアマゾン牢人である。

すでに灌漑も住居も整備がされていて、畑もあるという触れ込みに多くの日本人が殺到した。

そしてアマゾン奥地に送り込まれた開拓民の多くが、土壌の悪さ、風土病に苦しみ、命を落とした。

私も生き残った人の話を直接聞いたことがある。

アマゾンの街でだ。電気はおろか水道すらない。学校も行けない。

想像を絶する苦労をされた。

 

大げさな表現をして、アマゾンを語るべきではない。

奥アマゾンは、魔境といえば魔境だが、沿岸には暮らす多くの人々がいて、

アマゾン川には多くの船が行き来をし、ジェットスキーでレジャーを楽しむ姿が見られる。

 

奥地に行けばそれは閑散としていることはしているが、

少なくともそこに暮らしていた日本人が多くいた史実ぐらいはこの機会に触れて欲しかった。

その点は残念であった。

 

ワイルド・ソウル 史実に基づいた小説である。

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