横浜の夜空を眺めながらカーボンオフセットの普及について考える?

  • 2009年03月29日

帰国してから慌ただしく日々が過ぎていきます。
国連世界食糧計画 WFP FOOD FOR CARBON FREE PLANを公開させていただいてから様々なお問い合わせをいただいております。

国連の他の機関、国際的NGOや、政府機関からご連絡を頂戴しております。
反響の大きさに驚くとともに殆どの方々から賛辞の声をいただき大変恐縮しております。
次世代型のカーボンオフセットという方もいらっしゃいます。林業関係者、国内外の関係省庁からもお話しを頂戴しております。

信頼性の構築がカーボンオフセットには欠かせません。
勿論それはそれで大変大切な事です。
しかしカーボンオフセットは金で環境を買う行為です。
それを正面から見つめ、「何故お金が必要なのか」という説明が欠けています。
「信頼が高いプロジュエクトだから安心してお支払いください」という前に、「お金がないと進まない理由。お金を使う事によりできる事」のもっと明確な説明が必要だと思います。
それを無くしてカーボンオフセットの普及はままなりません。

一過性のムーブメントを作り出すのは浅薄です。
生命に関わる事である以上真摯にそして迅速に行なっていかなくてはならないと思います。

インターンの歓送迎会を横浜で開きました。既に何人か卒業していきました。今回で第2期目の送迎になるのでしょうか。一人一人大きく成長した事が分かります。
数多くのインターン希望者から選出する時には予め課題を与えます。
大変難問です。
やる気が無ければ提出することすらできないでしょう。(ちなみにスタッフも募集中です)
1. 京都議定書の目標値をすべての国々が達成できた場合には地球の温度はどのように変化するという意見があるのか?
2. ポスト議定書に向けての改善点はどこか?
3. REDDが未だ認められない原因はなにか?国内吸収源の民間利用の可能性についてどのように考えるか?
4. 東京都のCO2排出量はフィンランド一国に相当します。東京都が2010年から実施するCO2排出規制と経済活動についてのバランスはどのようにとるべきだと考えるか?
5. 温暖化を防止するためには規制が一番有効な手段なのか否か?


彼らインターンはカーボンフリーコンサルティングに一歩踏み込んだその瞬間から猛烈に働かなくてはなりません。徹夜もすることになるでしょう。
別になんら指示を出したことはありません。直ぐに小さな自信等木っ端微塵に破壊され、自分の能力をとことん追求されます。そういう会社なのです。
彼らは皆についていくために全力で働いているのかもしれません。
いやそれだけではなく仕事が面白くて熱中しているのだと思います。
頼りなかった彼らも数ヶ月すると成長していきます。そして戦力になります。頼もしい仲間となります。

新しく入ってくる人、巣立っていく人。
歓送迎会の季節ですね。
二軒目には屋台のおでんです。川沿いの店と行ったらお分かりになる方も多いでしょう。彼らの5年後、10年後はどんなに大きくなっているのでしょうか?
第一陣は既に内蒙古に現地入りしているので参加できませんでした。
今週さらに2名現地入りします。スタッフには必ず現場を踏んでもらっています。
スタッフだけでなく殆どのインターンに工場や海外の現場を踏んでもらいます。
現場に足を踏み入れないと何も分からないのです。
温暖化の傷跡に苦しむ人々の声を聞き、どのような対応が望まれているのかを知らなくてはなりません。現場の声を聞かずに行なったプロジェクトの廃墟を幾つも見て回ることになります。
過酷な現実を知らなくてはならないのです。
無駄なお金を費やす前にどのように効率的に資金をつかうかを綿密に話し合わなくてはなりません。
大量の温室効果ガスが発生している場所にいき対処方法を検討しなくてはなりません。
環境問題に向き合うというのはそういう事なのです。