失っていたもの

  • 2011年04月13日

今からフィリピンです。
懐かしい面々と顔をあわせるのは心地よいものです。
笑顔をしばらく忘れていたようです。
震災後行ったり来たりの生活でちょっと失っていたものがあったようです。
震災後音楽によって気持ちが救われた気がします。
そして笑顔によって心が落ち着いたような気がします。
音楽と笑顔
大切ですね。
スモーキーマウンテンにいって参ります。

一ヶ月

  • 2011年04月11日

震災から1ヶ月。
チェンジメーカーのための実践起業家講座が再び始まりました。
補講を入れて全5回の講座です。
今回は50名ほどの受講生。
通常の講座と異なり、東日本大震災後の復興に向けて何ができるかを課題として与えました。
バーチャルで7社ほど起業することになりましたが、各チームそれぞれその課題を満たすために様々なビジネスアイデアを持ち寄っています。
社会起業家という言葉を一人歩きさせることはとても危険だと思います。
営利企業でも5年生き残る会社はわずか15%にすぎません。
社会貢献しながら収益を上げるビジネスモデルはとても聞こえはいいものです。
しかし現実にはどれくらいの企業が収益をきちんとあげられているのでしょうか?
助成金を受けているNPOと社会起業家のビジネスモデルは根底から異なるものです。
まずは生き残るための知恵。
これを伝授することが私の使命です。
今まで数多くの卒業生を排出してきました。
今回も実に熱心な方々がユニークなアイデアを持ち寄っています。
楽しみです。
今日は旭山動物園の坂東元園長とご一緒しました。
実に面白いお話を聞かせていただきました。
ボルネオ保全とラストジャパンの活動を応援したいです。
オラウータンや象。
人間の乱開発のよって失われてゆく貴重な動物種たち。
守らなくてはならないですね。

報告会

  • 2011年04月10日

被災地の現場からの報告、今後の都市計画と題して講演会を行いました。
被災地の現場からの報告を私がさせていただき、震災に備える都市計画とコミュニティづくりとはについて松岡一久さん(北山創造研究所 計画推進ディレクター、株式会社エナジーラボ 代表取締役)、大塚寛さん(セグウエイジャパン株式会社 代表取締役社長)にお話しいただきました。参加された方々からの熱心な質問。質疑応答には熱が入ります。被災後の町づくりをどのように行っていくのか?前を向いて考えなくてはならないことです。
また9日には被災地の現場からの報告会をさせていただきました。400名弱のご参加。会場は満員の状態でした。震災の概要、現場の声、そして復興のために短期、中期、長期的に何が求められているのか?
財源確保のために何をすべきか?
様々なお話をさせていただきました。

一人の時間

  • 2011年04月05日

震災翌日から現地入りしてから搬送を繰り返してきたから疲れが蓄積されています。
週末だけでも54tの物資をチーム作業で運搬しました。
全国産業廃棄物連合会青年部協議会、日本財団、NPO法人サイドバイサイド、東京油田の皆様ご協力ありがとうございました。お礼申し上げます。
Challenge To Change Japanでは更に今晩10tトラックで陸前高田市に物資をとして運びます。そして数日内に南相馬市への10tトラック分の物資を運搬する予定です。
やはり体力が必要ですね。
心と身体のバランス。自分を管理できなければなりません。
空き時間にボクシングに行きました。汗を大量にかきます。ワンツー左アッパー、左フック、ウェービングして右アッパー、左フックの繰り返し。1時間もすると床は汗だらけになります。
慌ただしく過ぎたこの3週間。
一人になる時間を求めていたようです。
愛用していたMACKINTOSHのコートがクリーニングから戻ってきました。
仙台まで送っていたのですが、被災されてしまい時間が掛かってしまいました。
勿論事情が事情ですので同然だと思います。それでも綺麗にシミや汚れを落としてクリーニングしてくださった後に補色もしていただけました。
もう買い替えなくてはならないかなと思っていたのですがすっかり生き返りました。最近は気に入った鞄や靴も綺麗にして貰えば新品のように蘇る事に喜びを感じています。

Dark Night of The Soul

  • 2011年04月04日

被災地から戻ってきた。ここ数日間寝ていないし風呂にも入っていない。
疲れ果てて、東京駅から乗り込んだ電車では座ることができた。
神経が昂っているのだろうか目を閉じても寝る事ができない。
隣に座っている若いサラリーマン。手にはゲーム機を持ってカチャカチャカチャカチャと喧しい音を立てている。ちらりとみると、戦争ゲームで人を機関銃で撃ち殺している。カチャカチャカチャカチャ。永遠に続くように感じる。
発作的にそいつの胸ぐらを掴み引き摺り倒したい衝動に駆られる。(事例1)
今夜は眠れるだろうか?眠れたとしてもまた悪夢で目が覚めるだろう。大きなタンカーが津波に乗って襲ってくる夢や瓦礫に埋もれている夢。早朝覚醒が始まって1週間が過ぎた。睡眠不足の日々。(事例2)
被災地から帰ってくる人々にこのような事例が多く見受けられます。
アカデミー賞を6部門受賞したハートロッカー(The Hurt Locker)の冒頭シーン。 war is a drugとある。(原文はThe rush of battle is often a potent and lethal addiction, for war is a drug. -Chris Hedges)
極度の緊張状態を経験したものは勇気とか使命感とかそういったものではなく、別の物に突き動かされてまた現場に戻ってしまう事があります。
心的外傷後ストレス障害 PTSD.
現地で活動されている、自衛隊、自治体、消防団、ボランティアの方々のメンタルケアがどこまで対応できているでしょうか?
活動を終えて帰ってきた後のスタッフの心理的ケアも含めて、トータルで支援を考えなくてはならないと思います。
活動展開されている方々は是非一考を。

陸前高田市

  • 2011年04月04日

気仙沼から海岸線を抜けて岩手県の陸前高田市の避難所に物資を配送しました。
避難所と認識されているだけでも96施設。
13,500 名が現在避難所におられます。
陸前高田市は23,000名が暮らす大きな街でした。
死者数行方不明者合計でおよそ2,500名。
岩手県だけで8,000名以上にのぼります。
宮古市では37mの津波が来たと報道されましたが、大きなビルが土台ごと倒壊している現場をみるとその凄まじさに圧倒されてしまいます。
避難所に生活されている方々の必要とされているものを直接聞く事はとても意義のある事です。
避難所でボランティア活動されている方々も疲れ果てた中でも物資を運ぶお手伝いを協力してくださいました。
多くの感謝の声。とても励みになります。
復興には時間がかかるでしょう。
それでもみんなで継続的に応援していきましょう。
今回の大型輸送に関しましてご協力いただいた諸団体の皆様に心よりお礼申し上げます。
Challenge To Change Japan一同より

気仙沼

  • 2011年04月03日

深夜徘徊していたご老人に蹴飛ばされて目が覚めた。
明かりがないので蛍光塗料付きの腕時計で時間を確認する。
午前四時。まだ一時間しか寝ていないがもう寝れないだろう。
避難所はろうそくの灯りしかないから暗くてよく見えない。
今回の依頼は断るべきだった。
そもそも私はプロとしか仕事をしない。
民間による運営の最大の利点はスピードである。
少人数で運営するには各持ち場のプロを全面的に信頼できなければならない。
支援物資確保
搬出ルート岐路ルート確保
運搬
搬出搬入人員
現場での自治体、自衛隊、避難所との連携
ファンドレイズ
情報収集
人道支援は自らの安全確保を行わなくてはならない。情報が全く貰えない中での気仙沼にある特別養護施設の避難所への救援物資の直接配送が依頼内容だ。何故引き受ける人がいないのかきちんとした説明を貰えない中での決行を決めたのが仇になった。
全ての責任は私にある。
丘の上の避難所を除き全ての建物が津波により大破し、辿り着けるルートを見つけることが難航した。
大人数を賄う為に四tトラック二台、二tトラック二台を手配していたがその第一便に乗車していた。
後続は翌朝到着にしておいたから情報を送ることができた。
ようやくみつけたルートだが道路の両側が陥没していて、車幅ギリギリしか通れる余地がない。
トラックがひっくりかえってしまったらドライバーのご家族になんとお詫びをすればようのだろうか?責任の取りようがないので目前ではあるが断念を決めようとした。実は今回の運転を引き受けてくださった方はお客様であり、先輩でもあるグローバルテクノスの梅沢社長である。代々運送業を営んできた屈指のプロである。
路面状況とルート確認を念入りに実施したあとの彼の決断は決行である。逡巡した後、彼の言葉に従った。プロの意見に従う事が最善だと判断したが、すぐそこに物資を待っているひとびとがいる事が判断に影響していたのは否定できない。また大勢の従業員を抱える会社の社長を巻き込む訳にはいかないが、梅沢社長の経験にお任せした。
無事に通り抜けられて深夜の避難所に到着できた。
喜び半分と共に猛烈な反省の念に襲われた。
今回の依頼者に情報収集不足について抗議するとともに自らの行動を顧みている。
プロのドライビングに助けられたが、そもそも窮地は回避できたはずである。段取りが八割と言われる中で今回は明らかに段取り不足であった。
そもそも経験不足のNPOからの依頼を引き受けてよかったのだろうか?そこに情が入り込み、急ぎすぎたのではないか?
美談も武勇伝もいらない。そんなものを求めている時ではないだろう。
現場に何度もきていると変化に気がつく。
震災から三週間もすると支援者も変わってきているようだ。
物資を運んでいる記念写真ばかりとっている大学生。
ほら見てご覧僕らは被災地にきているんだよという輩。
サンダルに素手で手伝いにきましたと言われても邪魔なだけである。
最近増えてきている。
人道支援には教育が求められているのでしょう。
何か手伝いたいと考えてくれる事は尊い想いだろう。
しかし遣り方は考えて欲しい。何のためにやるのか考えて欲しい。
自分の為ではないだろう。
まだまだ現場には人も物資も足りない。
明日は陸前高田市に物資をお届けする。
今日の反省を活かすように前に進むしかないだろう。
これより以前のBLOGはこちらです。