酸っぱいコーヒー

  • 2007年10月07日


味にはうるさくない方だと思う。いやむしろ味音痴なのかもしれない。アンチグルメと自称しているのも味覚が発達していない事が分からないようにするための隠れ蓑である。
そんな小生でもちょっとした拘りがある。それはコーヒーについてである。小生のCPU処理スピードは遅い。朝には大量のコーヒーを飲まないと起動すらしない。アンチグルメであるから大概のコーヒーは黙って美味しそうに戴く。秘書さんが入れてくれるコーヒーも毎日美味しく戴いている。
小生の拘りは、コーヒーの淹れ方にある。一応写真のようなMelttaの電動式コーヒーミルを使っている。コーヒー通は手挽きのミルなんて使っているらしいが、小生は断然電動式である。それにはきちんとした理由があるのだ。コーヒー豆は挽きすぎてはいけない。電動式コーヒーミルはボタンを押すと、凄い勢いでモーターが廻りあっという間に挽きすぎてしまうのだ。小生は、ちょこっと押すのが好きだ。しかも2回か多くても3回しか押さない。もう一押しという気持ちをあえて抑える事に快感を覚える。これは美学であると思う。蓋を開けたときの匂い。堪らなくいい匂いだと思う。
コーヒー通はペーパーフィルターに自分でゆっくりとお湯をかけるらしいが、江戸っ子のおいらは気が短いし、「コーシー」に関してはあたらし物好きである。これまたMelttaの最新式のコーヒーメーカーを使っている。まるで手で入れるが如く注いでくれるのである。しかも大量に作ってくれる上に保温までしてくれる。ことコーヒーに関しては文明の利器は素直に享受してしまうことにしている。実は豆にはあまり拘りがないのである。オーガニックコーヒーを飲めば美味いと思うし、他のを出されても美味いと思ってしまう。我ながら節操がない。しかし、酸味の強いコーヒーは苦手である。実は数度強烈な酸味のコーヒーを飲んだことがある。以前サラリーマンをしていたときに、オフィスにはコーヒーメーカーが置いてあり、いつでも飲むことができた。いつものように朝一番でコーヒーを取りにいった。これがないと思考能力が半減しているからだ。大概のコーヒーは許せる小生であるが、その時のコーヒーはなんとも言えぬ味がした。酸味が強いのではない。酸化しているのである。しかも妙にぬるいし。そうなのである。何のことはない、前に作ったコーヒーの残りがまだポットの中に入ったまま、保温されていたのだ。運悪くその朝は、週明けであった。しかも3連休のあとである。それ以来コーヒーを飲むときにはいつでも、まずは鼻でくんくんと匂いを嗅いでから飲むことにしている。