砂漠

  • 2008年05月03日

砂丘のてっぺん。風が吹くと砂が舞い目にどんどん入ってきます。鼻の中、耳の穴まですぐに砂だらけになります。
広大な砂漠。神秘的な美しさ。
しかしこの砂漠はどんどんと拡大してきています。温暖化の影響もありますが、過放牧や過開墾も要因です。
大量の砂はやがて黄砂となり日本にも飛来してきます。日本など発生地から遠くに飛来する黄砂の粒の大きさは0.5ミクロン〜5ミクロンくらいで、スギ花粉の大きさは30ミクロンなのに対し非常に小さいものです。

黄砂は上空を浮遊しながら次第に大気中のさまざまな粒子を吸着するため、その成分は発生する地域と通過する地域により異なると考えられています。中国・韓国・日本などの工業地帯を通過した黄砂は硫黄酸化物や窒素酸化物を吸着すると考えられています。
日本においても他人事ではありません。地球温暖化防止、環境改善の為の活動は画一的な方式にこだわる必要はないのかもしれません。日本においては日本の現状を考え、取り組むための優先順位や方法を考えていった方が、効果的かも知れません。

砂漠をちょっと掘ってみると湿り気があります。植物の根が届けば活着していくことが可能です。しかし、砂と風の影響でポプラなど柔らかい木をやみくもに植えても育ちません。風があたりにくい砂丘の裏側に植えたりする工夫が必要なのです。写真で確認できるでしょうか?

日本にも大量にカシミアは輸入されています。それは地域で暮らす人々の生活を支えています。現地で生産されるカシミアの主たる輸出先は日本です。
しかし、過放牧をすると動物が草を根元まで食べてしまい再生には時間がかかってしまうのです。こうして緑がなくなり砂漠化は加速していきます。フェアトレードという言葉が広まってきています。これからはカシミアにももっと配慮が必要なのかもしれません。安い商品を購入できるのは嬉しいことですが、それが環境悪化に繋がらないような工夫が必要です。
砂漠での緑化事業は、寒暖の温度差の大きいため、肉体的に過酷な作業です。また砂に足をとられてしまうため植林場所までのアクセスが大変です。
現地の人々の生活を脅かさないように、そして混植して生物多様性にも配慮した植林を実施するのは実は様々な困難な事業なのです。カーボンフリーコンサルティングでは、炭素固定化目的の植林地とは別の場所で、別の目的のための植林もしています。
当社の植林総数の比率では小さいのですが、砂漠拡大防止のために庫布其(クブチ)砂漠においても植林活動を展開しております。