温度差

  • 2008年01月30日

日経新聞に公表されたからご存知の方も多いだろう。王子製紙の決算予測は、「利益は計画通りに推移して」いるそうだ。経常利益は470億の予測を変えない方針らしい。そして、日本製紙も「4月―12月期は幅広い品目で値上げが浸透した効果で」「従来予測通り」300億円を見込むそうだ。ちなみに1月25日に発表された資料によると日本製紙の偽装率は61.4%である。北越製紙に至っては91.5%、中越パルプは何と99.9%である。古紙配給率の表示よりも大きい数字であるから驚きである。「配合率に偽りがあった商品をすべて回収する動きには広がっていない」(製紙幹部)とのコメントもある。私は呆れて物も言えない。不正を行っていたものが襟を正すのであれば自ら回収に出向き、誠意ある対応を示すべきではないだろうか?被害者が自ら行動して回収して欲しいといわなければ動かないつもりなのだろうか?こんなことぐらいで目くじらを立てているのは私だけなのだろうか?当社の被害額は全体から見れば軽微である。それでも弊社が保有している何百通もの大・小封筒と名刺・印刷物の表示には『R70 古紙配給率70%再生紙を使用しています』と書いてある。環境ビジネスを営んでいる当社では今後使用することはできない。紙の重量を計算しカーボンオフセット植林を行ったが、それで解決する問題でもないだろう。私は返金して欲しいと言っているわけではない。そして、誰かを非難することは弊社の業務ではない。しかしエコ偽装等と報道されているのを見るたびにどうしても胸が痛くなる。不正を恒常的に行っていた製紙業者の罪は重い。しかし、会社側の受け取り方と被害者・消費者のとらえ方には大きな温度差があるようだ。納得できないことに対しては声をあげるべきだと思う。少なくとも私は製紙会社と直接対話を続けていくつもりである。
偽エコ再生紙を用いるよりはカーボンオフセットペーパーを!!
カーボンオフセット植林はカーボンフリーコンサルティング株式会社