クリスマス

  • 2007年12月25日

(続き)
2回目の作戦の陣頭指揮を取ったのがアジアに縁が深い元イスラエル人外交官アシェル・ナイムであった。彼は56年から60年まで在日イスラエル大使館に外交官として勤務していた。またソロモン作戦の翌年以降は韓国でイスラエル大使として活躍した。

血と宗教だけで結び合うユダヤ人。それがエチオピア建国の祖メネリク一世といわれている。3000年もの時を遡る壮大な話。その背景にはイスラエル内部の政治的な思惑や、パレスチナ人との人口比競争などの現代の問題があった。現在でも数万人の「ユダヤ人」がエチオピアに残っているといわれている。イスラエルはこの2回の大規模な移送作戦でほぼ全てのユダヤ人が帰還したとする認識を取っているにも拘わらずである。
エチオピアには、イスラエルでの厚遇を期待して、自分たちはユダヤ教徒であると主張する人々が後を絶たない。
是非の議論はともかく、日本では想像もつかない壮大な話である。