ALLWAYS FEEL THIS WAY

  • 2008年05月31日

連日深夜2時頃の帰宅。やっと週末に辿り着いた。
朝はコーヒーを飲まないと始動しない。
そういえば昔からそうだったなとガラにもなく振り返ってみる。
久しぶりの休みをいただいている。雨の湘南。Triston Prettymanのハスキーなメロディーを聴きながらゆっくりと過ごす。
NY
スタバでコーヒーを流し込む。やっと脳細胞のスイッチが入りゆっくりと頭が動き出す。ウォールストリート。WTCを眺め、ゆっくりとオフィスに向かい通りを歩く私に突然スポットライトが当てられた。マイクが向けられていた。「今日ダウは一万ドル突破すると思いますか?」CNNのライブである。全くの不意打ちであった。寝ぼけ眼が少し大きくなる。「占い師でないからわからないよ。でも今日越さなくても今週中には超すと思うよ」そんなことを話して、果たしてそのようにたまたまなったことを覚えている。
10年前。
まだ環境問題は大きく取り上げられてなかった。
そのころ地球の裏側では紛争が続いていた。
今ならば「地球温暖化は進むと思いますか?」と尋ねられたら
「占い師でなくてもわかるよ。YESだ」と答える人が大勢いることだろう。

Yokohama
多くのアフリカからの会議関係者が集っている。アフリカ開発会議。カーボンフリーコンサルティングがいつも大変お世話になっている横浜市の方々も外務省の方々も最近はものすごく多忙の様子である。会議の準備で随分と前から懸命に働かれていたのを知っている。
当社は総合環境コンサルタントとして、炭素固定化目的だけではなく、温暖化防止のための様々な手段を常に模索している。日本に飛来してくる黄砂防止、過放牧による砂漠拡大防止、貧困地域に雇用創出などの目的で炭素固定化目的の植林を内蒙古で現地政府と共に運営している。
国内での環境教育目的の植林の目途もたった。
次の展開は再び海外である。
前々から密かに考えていた地。
それがアフリカである。
Germany
COP9が閉会した。生物多様性について様々な議論が交わされた。当社のように植林活動も実施している会社にとっては、どのように生物多様性に配慮しながら在来種を中心に多様な植物を育てられるかどうかというのは大きな課題なのである。
Africa
実はアフリカで想定しているのは炭素固定化目的の植林ではない。
バイオ燃料の創出を考えている。しかし、食物代替や、森林を切り開いて畑にするようなやり方ではない。
他の植物が育たないような過酷な気象条件の土地でも育ち、食物には用いることができない、そして不要な部分の比率が少ない植物を選定している。その植物からとった油を精製して車や重機を動かすのに用いる。化石燃料を使用する量を減らせるのである。そして地域に雇用と収入を与えることができる。そんな事業ができたらいいなと思っていた。
当社が中国の人民政府との炭素固定化目的の植林管理契約という類をみない契約を締結できたのも素晴らしいパートナーと出会えたからに他ならない。
アフリカ。地球の裏側である。信頼できるパートナーを見つけることが成否を左右する。夢の事業。是非実現させたい。

本社オフィス

  • 2008年05月26日

横浜ランドマークタワーから本社オフィスを郵船ビルに移転しました。今までのランドマークのオフィスはサテライトオフィスとしてそのまま残します。
新しいオフィスは古いのです。何といっても昭和11年築ですから歴史的建造物です。一階は博物館です。その3階です。今も海風にあたりながら仕事をしています。騒音といえば船の汽笛。赤レンガ倉庫、ベイブリッジそして観覧車。素晴らしい眺めです。

新オフィスはちょっとポップ調にしました。カラフルな椅子。そして自転車達。創造的な仕事をするには自由闊達な雰囲気が必要だと思うからです。でも夜になると極上のバーに変身できるところが凄い。オフィスの雰囲気が変わるだけで気分も変わるものですね。
打ち合わせ用のデスク。無線LANでどこでも仕事ができるようにしました。まだ段ボールだらけですが、ゆっくりときれいにしていきます。たまには弊社にいらして打ち合わせなんていかがですか?

講演会

  • 2008年05月25日

横浜市庁舎でカーボンオフセットの講演会を引き受けさせていただきました。既に会社からは一線を退かれた方も多く参加されていらっしゃいましたが皆様非常にご熱心でした。
普段弊社がお伝えしている点に多くの共感の声を賜りました。
* カーボンオフセットは地球温暖化防止の一手段にすぎないということ
* お金で相殺する前にやらなくてはならないことを実行しましょう
* 事業者であればきちんとした排出源の特定と削減のプランニングを実施しましょう
* 排出権にも様々な種類があり、リスクもあるということ
* 京都議定書だけが温暖化防止活動のすべてではないということ
等など。
質問も多数いただきました。アフリカ開発会議の事、REDDのダブルカウントのこと、排出権の商品化の事、寄付金扱いの可否について、カーボンマイナスについて。。。。
今後も講演の依頼に関しましては積極的にお引受けさせていただき、正しいカーボンオフセットの普及を目指していきたいと存じます。

視点

  • 2008年05月25日

BLOGが一週間ほど滞ってしまいました。目まぐるしく過ぎた一週間でした。
月曜日には銀座のビルの屋上でミツバチを養蜂し、商品開発まで手掛けている現場に伺いました。
ミツバチの行動半径はおよそ4km。銀座からは浜離宮や皇居があり恰好の蜜収集場があります。
写真の奥に絵が飾られているのがわかるでしょうか。ミツバチは絵を認識して自分の巣箱がわかるそうです。毎週多くの蜂蜜がとれます。
緑化の必要性も蜜蜂を通してみると別の視点から見ることができます。


Friday

  • 2008年05月16日

工場での温室効果ガスの測定。頭から埃にまみれます。喉はマスクをしているので防げますが、眼は真っ赤になってしまう。アイガードも必要でした。正確な測定のためには現場に入らなくてはなりません。私は現場に出向くのが好きなのです。
工場をあとにし、服や靴の埃を払い丸の内に出かけました。カーボンオフセットの講演会。皆さん熱心に聞いてくださいました。金曜の夜。くたくたです。帰りの電車の中でもお仕事。中国の地震のニュースが入ってきます。カーボンフリーコンサルティングの植林地は中国でも内蒙古ですので大分離れています。それでも現地にいたスタッフは相当の揺れを感じたそうです。他国に先駆けて日本の救援隊が現地入りしたそうです。もちろん現地は歓迎しています。情報社会では悪いニュースも伝わるのは早いのですが、このような良いニュースも中国全域に伝わります。
明日は久しぶりに休みをいただくつもりです。海に浸かりdetoxするつもりです。
先日友人が訪問してくれました。横浜の海でパドボしている姿を写真に撮りました。
高層ビルの立ち並ぶ地域を優雅にそしてスイスイと漕いでいました。

森をつくる

  • 2008年05月16日

昨日は宮脇昭先生に御講演いただきました。
http://www.jise.or.jp/jise/staff/miyawaki.html
先生の講演会は通常数百人から千人以上の規模で実施されております。
今回は先生の長い歴史の中でも始まって以来の少人数で開催させていただきました。
その反面参加者の方々が先生と直接お話しできる貴重な場となりました。
多くの植林・森林事業関係者は多かれ少なかれ自分のしていることに不安や迷いを持っているものです。
カーボンフリーコンサルティングは様々な業務を行っておりますが、植林事業に関しては海外の新規植林限定で行っております。
国内の活動も一部行っておりますが、REDDの技術的な問題点、政府とのダブルカウントの問題、木材価格の問題、たとえ排出権として認められても安価な物と価格競争できない等など、今まで関係省庁、学識者を含め様々なご意見を賜りましたが、どうしても迷いがあり、国内での植林事業、特に森林保護に関しては踏み出せないでおりました。
先生は一点の曇りもなく現在でも前に進んでおられる。それが国内であろうと海外であろうと。
日本でいちばん木を植えた男。3000万本以上。
とても熱い方です。
先生からは叱咤激励の言葉を賜りました。
本質を見ろ。生命を守ることが目的であるはずだろう。
木が二酸化炭素を吸収するのは事実じゃないか。
小手先な技術や方法に頼るな。現場を見ろ。
偽物を作るな、本物の森をつくれ。
本物の言葉はすんなりと受け入れられるものです。
バイオ燃料を作るために原生林を切る。世界にはそんな現場があります。
物事を簡略化しすぎる事は危険だと思います。しかし複雑に考えすぎて本筋を見誤る事もあると思います。
『たった80歳』の先生は、先生の半分しか生きていない私を『若造だな』と敬愛を込めておっしゃってくださいます。
どうやら、「京都議定書」や「お墨付き」といったものに縛られ過ぎていた自分がいたようです。
地球温暖化防止の為にできることは幾つもあります。
引き続き当社は、
正確な排出量の測定→排出量削減の為のプランニング→削減できなかったものに関してはカーボンオフセットといった手法も用いるというプロセスを実施してまいります。

今後のセミナーの予定

  • 2008年05月10日

セミナーを開催させていただきますと毎回沢山のお申込みをいただき満席の状態です。
心よりお礼申し上げます。
今後は会場を変更するなどして善処させていただきます。
今後の公開セミナーの予定をお伝えいたします。
その他、社内研修などのためのセミナーも適時実施しております。
セミナーのご依頼は info@carbonfree.co.jpにお願いします。
日付  場所     
5月10日   横浜 / カーボンオフセットについて
5月15日   東京 / 土地地本来の森林回復・再生法
         「宮脇方式」横浜国立大学名誉教授
5月16日   東京 / GHG測定について
5月21日   横浜 / カーボンオフセットについて
              排出権のリスク・安全な取引のために
6月17日   東京 / GHGの測定・カーボンオフセット
6月18日   東京 / 持続・拡大が可能な緑化活動を目指して(地球緑化クラブ代表:原鋭次郎) 
                   カーボンオフセットについて−排出権のリスク・安全な取引のために
6月25日   大阪 / 未定
7月(未定)  滋賀
7月(未定)  札幌
7月(未定)  福岡
8月08日   東京 / 未定
8月26日   東京 / 未定
9月03日   大阪 / 未定
9月10日   大阪 / 未定
9月20日   東京 / 未定
9月24日   東京 / 未定
9月27日   大阪 / 未定
これからも各界の有識者・研究者によるセミナーを適時開催してまいります。日程等が確定いたしましたらホームページ上でご案内申し上げます。
* 森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減(REDD)
* CDM植林の現状
* 永続性の確保
* 海外の植林によるカーボンオフセットの事例
* 森林吸収源測定方法
* 木材及び木質バイオマスの利用について
* 国内林業の未来
* 地方自治体の取り組み
* 排出権取引の現状・先渡し契約のリスク
* CDMに関わる課税について
* 国内CDM取引について等

ミャンマー

  • 2008年05月09日

ミャンマーのハリケーン「ナルギス」で死者は少なくとも2万人を超え最大で10万人に達すると報道されています。
私は災害のニュースを聞くと現地に飛んで行きたくなってしまいます。
国境なき医師団という団体をご存知でしょうか?
99年にノーベル平和賞を受賞したフランスの人道支援団体です。
以前、私はそこで現地派遣スタッフとして採用され、厳しいトレーニングを受けさせていただきました。同期達はすでに世界の貧困地区や紛争地帯に赴任し活躍しています。その勇気ある方たちの多くは女性です。医師や看護師だけではなく、会計士であったり語学の多才な方であったり、機知に富み中立的な考えができる方たちが多く所属しています。私にもまた声がかかれば現地に赴くこともあるかもしれません。
地球温暖化と人道支援は全く別物に思われるかもしれませんが実は深い関係があります。
紛争の多くは政治的なものや宗教的な確執だけが原因ではありません。
貧困と大きな関係があります。
地球温暖化に伴う旱魃、洪水などの気候変動で農作物がとれなくなってしまっている地域が広がってきています。利権を争い多くの命が奪われています。
一人の人間がどこまで世の中を変えていけるだろうかと考えたときに、私は病巣の根っこに取り組むことにしました。
ちっぽけな自分がどこまでやれるだろうか?
もどかしいほどゆっくりとしたペースでしか変化はしないことに対して苛立ちや焦りを感じる日もあります。
しかし、実に多くのサポートしてくださる方たちと、そして極めて優秀なスタッフに恵まれ当社は急速に拡大し活動をひろげています。
それでも目の前で助けを求めている人々がいるのを考えると胸が痛くなります。
現地にいけない私は少しでも役に立てるのであればと寄付をしました。
オンラインでも寄付ができます。ご興味がある方はどうぞ。
http://www.msf.or.jp/index.php
http://www.jcv-jp.org/aboutJCV/info/080508_001.html

砂漠

  • 2008年05月03日

砂丘のてっぺん。風が吹くと砂が舞い目にどんどん入ってきます。鼻の中、耳の穴まですぐに砂だらけになります。
広大な砂漠。神秘的な美しさ。
しかしこの砂漠はどんどんと拡大してきています。温暖化の影響もありますが、過放牧や過開墾も要因です。
大量の砂はやがて黄砂となり日本にも飛来してきます。日本など発生地から遠くに飛来する黄砂の粒の大きさは0.5ミクロン〜5ミクロンくらいで、スギ花粉の大きさは30ミクロンなのに対し非常に小さいものです。

黄砂は上空を浮遊しながら次第に大気中のさまざまな粒子を吸着するため、その成分は発生する地域と通過する地域により異なると考えられています。中国・韓国・日本などの工業地帯を通過した黄砂は硫黄酸化物や窒素酸化物を吸着すると考えられています。
日本においても他人事ではありません。地球温暖化防止、環境改善の為の活動は画一的な方式にこだわる必要はないのかもしれません。日本においては日本の現状を考え、取り組むための優先順位や方法を考えていった方が、効果的かも知れません。

砂漠をちょっと掘ってみると湿り気があります。植物の根が届けば活着していくことが可能です。しかし、砂と風の影響でポプラなど柔らかい木をやみくもに植えても育ちません。風があたりにくい砂丘の裏側に植えたりする工夫が必要なのです。写真で確認できるでしょうか?

日本にも大量にカシミアは輸入されています。それは地域で暮らす人々の生活を支えています。現地で生産されるカシミアの主たる輸出先は日本です。
しかし、過放牧をすると動物が草を根元まで食べてしまい再生には時間がかかってしまうのです。こうして緑がなくなり砂漠化は加速していきます。フェアトレードという言葉が広まってきています。これからはカシミアにももっと配慮が必要なのかもしれません。安い商品を購入できるのは嬉しいことですが、それが環境悪化に繋がらないような工夫が必要です。
砂漠での緑化事業は、寒暖の温度差の大きいため、肉体的に過酷な作業です。また砂に足をとられてしまうため植林場所までのアクセスが大変です。
現地の人々の生活を脅かさないように、そして混植して生物多様性にも配慮した植林を実施するのは実は様々な困難な事業なのです。カーボンフリーコンサルティングでは、炭素固定化目的の植林地とは別の場所で、別の目的のための植林もしています。
当社の植林総数の比率では小さいのですが、砂漠拡大防止のために庫布其(クブチ)砂漠においても植林活動を展開しております。

30000本

  • 2008年05月01日

今年の春の植林は無事終了いたしました。その数30000本に達しました。内蒙古での緑化事業15年の専門家原さんを中心に、元県の林業局長の羅さんの指導のもとに行いました。
これからの作業としては放牧で大切な苗を食べられないように周囲を金網で囲みます。その長さおよそ4km。途方もない作業です。5日間の内蒙古滞在中は人民政府との調印式、歓迎会、そしてボランティアとして働いてくださった中学生にお礼をしに学校まで訪問いたしました。ささやかながら、サッカーボール、バスケットボール、バトミントン等などを贈呈させていただきました。

今年の人民大会の模様はニュースでも取り上げられているからご覧になられた方はご存知通り、中国の今年の大きなテーマは環境対策です。世界第4位のGDPそして13億人を支えるだけの経済成長は環境を悪化させます。一人当たり数トンのCO2をどうしても排出してしまうことを考えると、巨大な人口とその文化的生活を維持させるにはどうしても環境悪化は避けられません。しかし中国は今後大きく舵をきることにしました。
カーボンフリーコンサルティングの植林事業は中国政府の政策とまさに合致しています。
今回の調印式にも迂県書記、県副長、任鎮長、白林業局長等錚々たる方々が出席してくださいました。多数のテレビ局と新聞社が詰め掛けたのも今回の事業が如何に注目されているかを表しています。

この契約を締結するまでには様々な苦しい交渉がありました。それを支えてくださったのは地球緑化クラブと地球温暖化防止、砂漠拡大防止、黄砂流出防止等に必死に取り組んでおられる中国の方々のおかげです。彼らの熱意が政府を動かしました。
今後長期間に渡り貧しい村に雇用を生み、地元の小中学生に環境教育を行ないます。
植林は単に炭素固定化だけが全てではありません。
地球温暖化の爪痕を少しでも癒していく地道な作業を行っていかなくてはならないと思います。