難解な詩
- 2007年11月09日
漢字は形が意味をなす。だから詩においては難解であっても相応しい字を用いるのはわかる。しかし、日夏耿之介の詩は小生には難解すぎる。そもそも読めん。さすが象形文字の美学を提唱しているだけある。それでも幻想的な文面にはひきつけられる美しさもある。夜の詩。秋の夜長。音楽でも聴きながら大正時代の大詩人に想いを馳せる。
黒夜
(前略)
ああ わたくしは 時あつて
かの落月の最終列の一線が
興ざめて漂ふころを
喘鳴に己が全身を悶えながら頭をもたげ
いと小声で 他耳を懸念しながら
いと微かに 「神よ」とよぶ