与党惨敗

  • 2008年01月13日

台湾与党大敗−改選前には国民党と民進党はともに90議席であったのに、今回は81対27と対中融和志向の最大野党国民党の圧勝であった。選挙制度が今回大幅に変更されて定数が半分になったとはいえ圧倒的な大差である。今日のニュースで盛んに取りあげられているように世界の時価総額ランキングでは驚くべき結果が出た。エクソンモービル、GE、マイクロソフトを抜いて上位10社のうち5社は中国勢である。しかも世界一位はペトロチャイナである。中国なくして世界経済は語れぬ。昨年8位で奮闘していたトヨタ自動車が21位。三菱UFJフィナンシャル・グループが65位に後退した。時価総額ですべてを判断するのは危険だが、バブル景気の頃日本は世界一位だと言われた根拠は時価総額を基準にした考え方だった。

ジャガーとランドローバーの買収に乗り出しているのはインドのタタグループである。タタは中国企業と違いアフリカ・中東を念頭に置いたヨーロッパ戦略に乗り出している。トヨタが販売台数を伸ばしているのは日本にとっても良いニュースなのだろうが、明らかに潮流は変わってきている。長年指標とされてきたドルと円の関係だけを見ていたのでは大局を見失うだろう。アメリカや日本から物凄い勢いで国力という「価値」が流出しているのが現実だ。円がユーロのみならずBRICS諸国に対してどこまで価値を維持できるのだろうか。圧倒的国力を背景としたパワーバランスが崩れていく時に日本がとるべき方向はどこだろうか?