EEUとの連携を目指せ
- 2016年09月06日
ご存知かもしれないが、EEUとはユーラシア経済連合のことである。
2015年に発足して間もない。
しかし、今後ベトナム、ニュージーランド、トルコ、インドの他、中国が加盟する可能性が高くなってきた。
すでにベトナムとは自由貿易地域を目指している。
EUよりも近く、TPPとは主には被らない別の経済圏である。
我が国の特に農業分野において、2次産業3次産業の技術を存分に発揮できる地域である。
少なくとも検討するには十分値する。
中央アジアは日本にとって馴染みの薄い地域である。
内陸部が多いため、輸送についても課題がある。
しかし、blue oceanである。
もはや経済大国になったロシアの特に西から中央のシベリアの都市に地理的に近い。
これらの地域は所得も高い地域である。
米国の大統領選によって、膨大な時間と労力を費やしてきたTPPの雲行きは怪しい状態である。
EEUに関しては、我が国の技術活用ができる余地が大きい地域である。
インド、ロシア、中国が連携する中に日本が全く入らないことは、
日本の経済にとっても好ましいものではないだろう。
すでに外務省、農林水産省をはじめ、幾つかの組織は動き出している。
「中央アジア+日本」対話において農業協力は継続的事業と表明している。
農林水産省が掲げるグローバル・フードバリューチェーン戦略にも合致している。
しかし農業界、経済界にはEEUの情報収集の動きは乏しい。
報告書にも「本邦企業の対象国の農業分野に関する関心は非常に小さい」との記載が見られる。
物流アクセスの困難さもあるが、情報が少なく、認知されていないことが主たる理由であろう。
巨大な商圏である。
まだ外国投資が遅れている地域である。
今後中央アジアにはロシアからの投資とカザフスタンから人材の流れが起きるであろう。
日本へは、人手不足の農業への人材流入はあまり期待はできないかもしれない。
しかしメリットは大きいと思われる。
日本の加工技術が突出しているだけでなく、品質管理部分がとても強いからだ。
トレーサビリティの徹底、HACCP、ISO22000など。国際的な食品認証取得の先進国である。
まずは、情報収集、確認調査を進め、真剣に検討しても良いと考える。