3月11日

  • 2013年03月12日

「NHKスペシャル メルトダウン 福島第一原発あのとき何が」を観ました。

電源を使わない冷却装置は使用したことが40年も無く、豚の鼻と呼ばれる所からの僅かな水蒸気を確認しただけで稼働しているとの判断がなされた。

また消防車からの冷却水注入も実は別の管へ流出しており、結果として冷却水不足によりメルトダウンを引き起こした。

これは今までの事故調査委員会での結果とは異なります。そしてその信憑性は極めて高いといえるでしょう。

現場で努力された方々を非難するのではなく、組織として危機管理体制が脆弱であったことの事実を受け止められるかどうか?

改革には必要な事なのでしょう。

3月14日の水素爆発の発生時に原発から近距離に居た私はあの時の事は忘れられません。

 

 

話題の書籍を読みました。

「兵士は起つ 自衛隊史上最大の作戦」杉山隆男

震災時における自衛隊の活躍は特筆するものがありました。

民間では到達できない、道路が津波により遮断されている地区へのヘリコプター等で救助に向かう姿を何度も目の前で見てきました。

しかしながら、大江健三郎氏の「ここで十分に政治的な立場を意識してこれをいうのだが、ぼくは、防衛大学生をぼくらの世代の若い日本人の弱み、一つの恥辱だと思っている。そして、ぼくは、防衛大学の志願者がすっかりなくなる方向へ働きかけたいと考えている」との1958年の発言を今でもここまで批判する事は異質なものを感じました。護憲派と呼ばれる人達でさえも、国と国民を守る最後の砦である自衛隊の意義と安保の機能の必要性を認める人が多いこの時代です。本書は筆者の私情を極力抑えて事実だけを書いた方が寧ろ良かったのではないかなとの感想を持ちました。しかしながら読む価値はあると思います。

被災地は瓦礫が撤去され地元での再開発の話しも纏まっている地区も増えています。しかし福島をフクシマとよぶようになってしまったのは哀しいですね。

引き続き微力ながら現地に役立つ事を続けていきたいと考えています。

http://ctcjapan.org