神楽坂の夜
- 2025年07月09日

暑いですが、夏にいろいろなプロジェクトの仕込みを進めています。
収穫できるまでには時間がかかりますので、早め早めに動きます。
ちょっと夏バテしそうなのでうなぎをいただきました。
寝起きに一杯。
仕事の合間に一杯。
酒のあとの締めに一杯。
海から上がって、潮の香りと一緒に一杯。
演奏を終えて、余韻に浸りながらまた一杯。
――つまり、日に何杯飲んでるんだ、私。
そんな私にとって必需品のコーヒーに、最近変化が。
豆の価格が跳ね上がっています。ぐいっと。
ご存じですよね?
物価上昇率なんてお構いなし。まるで高跳び選手のように急上昇。
これは何かあるな――と、元・金融マンの血が騒ぐ。
原因を探るのは得意分野。
生産者価格、先物、卸、小売……見ればだいたい分かるもの。
世界の生産地で、豆そのものの価格が跳ねている。
ブラジルでは旱魃と高温で収穫量が激減。
一方、新興国ではコーヒー消費が爆発的に伸びている。
運搬コスト、人件費、エネルギー代も、軒並み右肩上がり。
そこに加えて、トランプ時代の関税の影響もちらほら。
コーヒー一杯に、世界の縮図が宿っている。
どうやら今回は、本当に値上がりせざるを得ないらしい。
ふむ。ならば、こちらにも策がある。
相場を読むのは得意だが、そもそも市場に頼らなければいい。
そう、自分で焙煎すればいいのだ。
というわけで、焙煎機を購入しました。
生豆の価格は、焙煎済みのもののほんの数分の一。
自分好みにローストして、できたてを一杯。……なんと贅沢な。
それにしても、なぜお店のコーヒーはどこもかしこも深煎りなんだろう?
答えは、味の安定性。苦味と香ばしさで雑味を隠せるし、甘いラテにもよく合う。でも、それじゃ豆の個性が死んでしまう。
浅煎りは酸味が立ちすぎて、ちょっと通好み。
だから万人受けはしない。
でも、自分用なら遠慮無用だ。
最近は家庭用焙煎機でも優れモノがたくさん出ている。
第一弾は、メキシコ産の生豆を焙煎。
いい音。いい香り。時間と火力を調整しながら何度かトライ。……これ、楽しいぞ。
そして、いざ試飲――うむ、
これは……もう店に行かなくていいや。
コスト計算してみたら、数ヶ月で元が取れるという試算。
出典:チャートの元データは世界銀行