生分解性プラスチックの功罪
- 2019年08月24日
海洋プラスチックが話題になっています。大きな問題だと思います。
解決のために八方手を尽くしている方々がいます。
生分解性プラスチックがその解決策にあげる方がいますが、間違った理解に基づいていると思います。
そもそも分解されるのでしょうか?
50度以上のコンポストの中で特定の微生物に囲まれて、ようやく分解することが基準になっています。
そんな状況が自然界でどこまで存在していますか?
川や海でありますか?
リサイクルできずに、細切れになった生分解性プラスチックが氾濫してしまいます。
環境に悪いことは明らかです。
いくつもの行政が、間違った理解のもと従来のレジ袋を廃止ししています。
Reduceはいいことです。
しかし代替として生分解性プラスチックが増えるのであれ本末転倒です。
はっきり言います。
勉強不足です。プラスチックの専門家では常識となっています。
勿論一部の製品には希望を見出すことはできます。
それでもどこに捨てられたとしても生分解がすぐに行われるものはまだ存在していないはずです。
カリフォルニア州をはじめとして、「生分解性」という表記を禁止している地域もあります。
環境は、正確な知識と行動の両輪が必要です。
そしてそれを支える技術が伴わなければなりません。
正確な知識が不足しているだけでなく、技術も到達していません。
現在できることは、代替物を用いるなどしてプラスチック使用量を減らすこと。
きちんとリサイクルすること。この2点です。
そして技術開発を進めるとともに、流出ルートを減らし、リサイクルルートに全てのプラスチックを乗せることです。
リサイクル率の高いものに生分解性プラスチックを導入することは、環境悪化に繋がります。