資金調達は誰のためだ?
- 2021年07月01日
スタートアップ企業、ベンチャー企業が資金調達すると、さもいいことのように扱う風潮は辞めにしませんか?
その資金調達は誰のためですか?
いい製品、サービスを提供するためのインフラ整備が目的ですか?
ならばそんなに資金は必要ですか?
もしかして、私欲に走っていませんか?
出資者も欲がある。
それはなにも悪いことではありません。
だからと言って騙すようなことをしていいはずがありません。
画期的な技術だと謳い、自らをユニコーンだと位置づける。
蓋を開けてみたら、売上高は酷い結果である。
集めた資金で、宣伝広告費と自分の報酬に充てる。
何社も見てきました。嫌と言うほど見てきました。
呆れています。
シリコンバレーのセラノスは、数百億円を集めながら、製品は不備があり営業停止に追い込まれた。https://ja.wikipedia.org/wiki/Theranos
日本でも、AIだの、自動折りたたみ機だの、ヘルスだので、目をキラキラさせて、創業者が夢を語り、オヤジ転がしをする。
よく考えてみて貰いたい。
そんな物が欲しいか?
騙される方も騙される方だが、大企業の担当者が人を見抜けないのだろうか?
先日破綻した太陽光発電屋は、元総理などを宣伝目的で担ぎ上げて、自分はギャンブル三昧。
会社の金は自分の金という状態だった。
製品・サービスの将来性については、自分で分析するしかないだろう。
しかし、人の気持ちに促していないものは廃れる。
バーチャルには限界がある。
そして何よりも、目をキラキラさせてプレゼンする創業者の本質を見抜いた方が良い。
面接だけでは、身なり、言葉遣いなどは誤魔化せてしまう。
食事に行って、酒を飲んで、ゴルフに行って、数日過ごしてみれば、人間性が出るものだ。
まあ若い人はゴルフはやらないか?
瞬発力はあっても、持久力がない人は、金を得たらサボる。
事業の成功を資金調達と思い違いしている節がある。
周りを豊富な経験があるシニア層で固めるやり方も要注意である。
最近は、それで騙されてしまう投資家が多い。
その雇われたシニア層すら騙されているのだ。
ビジネスモデルにもよるが、身の丈から初めて、積み上げて次に投資するというスタンスが取れない経営者は危険である。
何年も自分で頑張ってから、次の展開のために資金調達するのが筋だろう。
コンサルタントとして、様々な人々にお会いしてきた。
私に出資を依頼してきた人も多い。
自らが経営陣になれないのであれば、出資はしてこなかった。
出資したからには、必ず黒字化を恒常化するまで手掛けてきた。
だから褒めて欲しいなどという気持ちは全くない。
自分がしっかりやっていなければ人のことをとやかく言う資格がないだけだ。