ネイチャーSBT 第2話:ステップ1で止まる会社、進む会社
- 2026年03月29日
ネイチャーSBTはいい。
考え方も理解できる。
でも実務になると、
急に止まる。
これがステップ1です。
「Assess(評価)」は、
一見シンプルに見えます。
自社が自然に与える影響と依存を洗い出す。
それだけです。
しかし、ここで多くの会社が止まります。
理由は3つです。
まず一つ目。
“どこで起きているか分からない”
ネイチャーSBTは、
ロケーションが命です。
どの国か、どの地域か、
場合によっては流域レベル。
しかし実際には、
「サプライヤーは分かるけど場所までは分からない」
ここで止まります。
二つ目。
“データがない”
水使用量、土地利用、生態系への影響。
これらをサプライチェーンまで含めて集めるのは、
簡単ではありません。
結果として、
「とりあえず定性的に書く」
になりがちです。
三つ目。
“範囲が広すぎる”
気候だけならまだしも、
水、土地、生物多様性、海洋。
全部を見るとなると、
どこから手をつけていいか分からない。
これが現実です。
では、
進む会社は何をしているのか。
答えはシンプルです。
“全部やろうとしていない”
まず、
ホットスポットを絞ります。
・影響が大きい場所
・リスクが高い場所
・依存度が高い場所
ここに集中します。
例えば、
・水ストレス地域の工場
・森林リスクのある原料
・沿岸域の事業拠点
こうしたポイントです。
次に、
既存データを使います。
完璧なデータを待たない。
・購買データ
・エネルギーデータ
・既存のLCA
ここから仮説を作る。
そして、
“まずは地図に落とす”
これが一番効きます。
・どこで
・何が起きているか
を可視化する。
精度は後から上げればいい。
最初から完璧を目指すと、
必ず止まります。
もう一つ重要なのが、
気候との統合です。
第1話でも触れましたが、
ネイチャーSBTでは、
気候は別枠ではありません。
むしろヒントになります。
例えば、
・排出が大きい拠点
・エネルギー使用が多い地域
こうした場所は、
自然への影響も大きいケースが多い。
つまり、
気候データを使うことで、
ネイチャーのホットスポットが見えてきます。
ここが実務上の近道です。
まとめると、
ステップ1で進むためのポイントは、
・全部やろうとしない
・ホットスポットに絞る
・既存データを使う
・地図に落とす
・気候データとつなぐ
です。
ネイチャーSBTは難しく見えますが、
やることはシンプルです。
“見える化すること”
ただし、
範囲が広い。
だから止まる。
逆に言えば、
絞れば進みます。
ステップ1は、
完璧にやるフェーズではありません。
“方向を決めるフェーズ”です。
ここを越えれば、
次が見えてきます。
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