昨日は東京油田で有名な株式会社ユーズさんでの社員研修で講演をさせていただきました。
環境は、経済、教育、人命、国防にまで影響するものなので、単一的に考えないで複眼的な見方を養っていただく為に多くの実例を挙げて皆で考えていただきました。皆さん優秀でとてもまじめに取り組まれていました。
自分で考えて、正しい知識を吸収して、正しい行動をする事。
行動的な無知では危険です。
頭でっかちでは何も解決できません。
例えば、フードマイレージ。遠くのものよりも近くのものを消費しましょうという動き。
決して悪いものではありません。
しかし、距離だけでものを考えてはなりません。輸送工程でのCO2などより遥かに製造段階での排出量が多い事が殆どだからです。
例えば、近くのハウス農家の野菜と、遠くの露地栽培の無農薬野菜ではどちらがCO2が少ないでしょうか?
そもそもCO2だけで人の健康の尺度が入っていないでよいのでしょうか?
決して地産地消を否定したりフードマイレージを悪く言うつもりはありません。
地産地消多いに結構。
しかし意義の明確化が必要であり、単一的な視点で論じるのは危険だという事です。
農業をめざす若者が増えています。しかし闇雲に頑張れと背中をおしてよいものかは疑問が残ります。
現代農法は環境の側面で考えると、大きな排出源になっているのも事実です。
炭素貯蓄の大きな比率を占める地表を削り掘り起こし、化学肥料を使い殺菌剤を撒く。
巨大な排出源になっているだけでなく、水問題の主たる原因にもなっています。また、TPPでの議論で取沙汰されるように、食料自給率と経済発展の綱引き。
全ての業界が自由競争の荒波で大変な苦労をしている中で農業分野の改革が遅れ、多くの税金が使われて支えられている事は改善しなくてはなりません。
農法を見直す必要性、規模を見直す必要性を感じます。
無農薬野菜を栽培することだけでは労力が増えすぎてしまうはずです。ならばアニス農法を実施してみてはどうでしょうか?
ご存知ないならば勉強する必要があるのではないでしょうか?
既に多くの野菜が市中に出回っている確立された技術を導入しない手はないはずです。
小規模農家は集まって法人化を進めて効率化を図り、水耕栽培等一部野菜工場等の導入も視野にいれていく方が良いかもしれません。
いずれにせよ勉強しなくてはなりません。そして行動しなくてはなりません。
自然素材だからとパーム油が流行りましたが、森林伐採が加速してしまった歴史を振り返る必要もあります。
フェアトレードでよく使われるコーヒー豆。いいことでしょう。しかし、o.o.2%しか使われずに廃棄されている現状を振り返り、廃棄物の再資源活用を進めなくてはならないでしょう。自然界にはごみはないのですから。
これからの経済は、レッドエコノミーという狭い視野に捕らわれてはならないはずです。
TOPの一部しか推進できないグリーンエコノミーだけでは環境を変化させる力にはならない事を認識すべきでしょう。
人口の大部分を占めるBOPには安かろう悪かろうの商品を販売するビジネスモデルは通じません。
少なくとも地球環境のキャパシティをすぐに突破してしまいます。
富の共有。自然のカスケード的な視点から入り口から出口までを繋ぐ経済活動を進めるのは容易ではありません。
だからこそ勉強してアイデアを出し合う必要があります。
環境の世界はそんな事に溢れています。
気が向いて入ったBARでは
学生のジャムセッションが開かれていました
気持ち良さそうに演奏する彼ら
学生時代Jazz研に所属していたので何となく懐かしい気持ちになります
新聞に知った顔を見つける
金融業界で踏ん張っている人
人生は色々な事を選択しなくてはなりません
自分がそこにいたかも知れません
交差点で屈託のない幸せそうな顔して道ゆく人
先程便所の鏡に映る自分の疲れた顔を思い出す
何故か今日は赤信号で止まってばかり
アロファロメオが掠めて通り過ぎた
ものなどいらぬ 安酒で充分だ
しかし何故だらうか
もう少し 丁寧に生きてくればよかったなとだけふと思う
平均すると1日1冊読んでいます。
薄い本でも数日掛かる時もあるし厚い本でもあっという間に読めることもあるのですが、調べてみると1日1冊ちょっとの巡航速度で読んでいます。
5年以上続けているのですでに1500冊以上読んだことになります。
全く役に立たない書籍も多いのは事実ですが、1文でもきらりと光る本に出会える事は嬉しいものです。
いい本に出会えた時はとても幸せになります。
知識は血となり肉となります。
スピードをあげて多くの本を読む事で初めて見える事もあります。
「どの本を読んだら良いのですか?」と尋ねられることがあります。
しかし多くの本を読まなければ理解できない事が多いので、数冊読めば良いなんて簡単なものではないと感じています。
そんな黄金の1冊があるのならば100万円だしても購入させてもらいます。
コンサルタントですので色々な業種の方とお会いさせていただきます。
出会う前に相手の業界の最低限の知識を吸収しておいて、所謂業界用語と業界常識を知っておくべきだと考えています。
どの業界でも、新しい分野でも、自分の背の高さ分の本を読めば最低限の基礎知識ぐらいは吸収できるものです。
忙しくて読む時間が無い時があります。
だからこそ速読術は習得しておく方が良いと思います。
そして学ぶ事は習慣化させた方が良いと思います。
自分でも心掛けています。
時間が無いという事を言い訳にしないで時間を捻出できないか?
例えば、敬愛する兄が選挙に出馬した時がありました。
その手伝いをしている時期は毎晩睡眠3時間を確保するのが精一杯でした。
それでも移動時間や食事の方法等を工夫し1時間程度は捻出してその間に読みました。
移動時間を片道20分ならば往復で40分。
食事の時間を外食にしないで弁当にして20分。
テレビを見ないようにして30分。
睡眠時間を削らなくても合計1.5時間。
実はどんなに忙しくても食事はするし、夜がくれば眠るものです。
工夫して捻出した時間を何に活用するか?そしてそれを長く続けることができるか?
文字通り塵も積もれば山となる。
幾つか肝に銘じていることがあります。
頭でっかちになってはならない。行動的な無知になってはならない。
語り部にならずに当事者でいろ。
ネットは沢山ある手段の僅か一部であり環境を変えることはできない。
経営者でなくプレーヤーでいろ。
常在戦場。
勉強を辞める時はリタイアする時と決めています。
この2週間で出会った良い本を幾つか載せておきますね。
どんなに素晴らしいフレームワークもレッドエコノミーの範疇から抜け出ていないと思う。
フェアトレードやブルーオーシャン戦略でさえ資本主義、レッドエコノミー、TOP (Top Of the Pyramid)のための差別化という既成概念の殻を破る事はできていない。
フレームワークが現実の社会に追いついていないのである。
経営学が追いついていないとはどういうことだろう。
例えば銀行家は企業へCSR会計を促し定量化を求めるべきだが、CSRそのものをわかっていない。
大手企業の利益の一部を還元している程度にしか考えていない。勉強不足であろう。
そもそもトリプルボトムラインの価値を認めるフレームワークがない。
CSRは企業存続の根幹であり、CSR戦略が現代において最も求められているなどといわれているにもかかわらず、相変わらず利益向上のみを目指すレッドエコノミーの狭い視点からしかみていないフレームワークしか存在しない。
経済学、経営学を学ぶ方達には是非新しいフレームワークを構築していただきたい。
今だに多くのビジネススクールがポーターの何十年も前のフレームワークを用いているのは驚きである。
そもそも企業競争の原理の最終目標が収益拡大であることが果たして全ての価値観を含有しているとは言えないだろう。
永続性を求めるならば企業のブランディングや企業倫理の構築が求められるはずだが、短期的な収益拡大経営戦略のためのフレームワークは万能ではない。
トリプルボトムラインが評価され、企業存続の根幹であるならばフレームワークは再構築されなくてはならない。
そしてTOP層の一部しか対象にならないグリーンエコノミーをどんなに推進したところで世の中の変革を促す事は困難である。
BOP層が環境負荷分のお金を追加で支払う事は困難だからである。
TOP.MOP.BOPの全てが関係したブルーエコノミーの概念を進めるべきである。
ブルーエコノミーは自然の法則に近いと言われる。
即ち自然の栄養素とエネルギーをカスケード的に利用する事である。
廃棄物が有効活用されてなくなる世界である。
自然界には排泄物はあっても利用されない廃棄物は少ない。
0.02パーセントしか利用されず廃棄される珈琲。
意外かもしれないが珈琲の所謂出涸らしは殆ど全て廃棄される。
ならばその出涸らしを有効活用して商品を作れば良い。
椎茸栽培にも活用できるし様々な応用が利く。
あらゆるマテリアルは、それを生み出す為に膨大なエネルギーを費やし大量の廃棄物を発生させる。
ブルーエコノミーの発想は、生み出すエネルギーの削減と廃棄物の量を減らして、有効活用することである。
安かろう悪かろうの製品をBOP層に販売するビジネスモデルではないし、ライバルの会社よりも儲けるという事を念頭においたものでもない。
イメージ図はこんな感じだろうか。
Macbook airのカスタムモデルを購入しました。
移動が多い仕事なのでどうしても荷物は軽くしておきたいのです。
薄型なのに256GBのSSDに、8GBのメモリを搭載しています。
バッテリーは7時間。
サブマシンではないスペックです。
青いノートパソコン。
新しい相棒が増えました。
世界のおよそ60%以上、40億人がBOP層だと言われています。
グリーンエコノミーは環境に良いことの負荷分を価格に転嫁する仕組みなのでBOPのみならずお金に余裕がある人々でなければ実施が困難であると指摘されています。一部の先進国、一部の裕福な人々で実施するだけでなく、世界的に動きを行なえるような新しい仕組みが求められています。誰もが持っているのに、今までそれに気づかずにいた事をビジネスに変える事。それがブルーエコノミーです。経済と環境の両立という単純なくくりではなく新ビジネスを意味します。中々立案して運営するのは困難ですが、アイデア次第では沢山の機会があります。
アカデミーヒルズではそんな具体的なプロジェクトを5件程紹介させていただきました。
http://www.academyhills.com/note/report/2012/GASre31_120926.html
バーニーズニューヨーク様のGO GREEN GO!特別版もそうした先駆的なお取組みです。
仕分け作業は手作業で行い、頂戴した衣服は丁寧に分別して活用させていただきます。
Go Green Go! 特別版についてはこちら。