シナリオ分析に想う
- 2021年11月29日
TCFDではシナリオ分析を行います。
随分と作業を行ってまいりました。
大別すると物理的リスクと移行リスクがあります。
物理的リスクはわかりやすいですね。
自然災害の被害によって収益が悪化したり、気候パターンの変化によって収益が悪化したりすることを指します。
問題は移行リスクの中でも、「法や規制に関するリスク」です。
環境を守るための「法や規制」がリスクなのか?
ここが理解できない方が結構いらっしゃるのです。
炭素税などの税負担の増加。規制により新しい設備を導入しなくてはなかったり、開示をしないことによる罰金などなど。
当然ですが、経営にとっては圧迫要因なのです。
環境に良いことをするには、お金がかかるのです。
当然のことではありますが、これは経済成長を犠牲にしなくては成り立たないことでもあるのです。
チャンスと捉えて、新しい技術で利益をあげれば良いなんて、簡単に言うべきではありません。
事業とはそんな簡単なものではありません。
何が言いたいか?
「これからは環境を守るための支出が増える」覚悟をしてください。
と言うことなのです。
長期的な視野に立って、これからこの負担を乗り越えられるような体制を構築しなくてはならないのです。
これからの企業経営には、環境についての造詣が深くなくてはできません。
そう言う時代に突入したのです。