カーボンニュートラル製品の活用方法
- 2022年10月22日
世の中にはどうしていい加減なことをやっている人が絶えないのだろうか。
一生懸命ルールを守り、普及してきているのに、「勉強不足」「知識不足」「嘘」などのせいで苦労しています。
今日もカーボンニュートラル製品を使っているので、スコープ1がゼロになりました。
調達した製品がカーボンニュートラル製品なので排出量はゼロです。
などと記載された資料を見かけました。
いい加減にしていただきたいものです。
例えばカーボンニュートラルガスですが、スコープ1が減ることはありません。
どうして減るのですか?
GHGプロトコルを読んでいますか?
現在使用できるものは、再エネ由来のJクレジットと非化石証書です。
しかもScope2にしか使えません。
海外の安価なクレジットを使ってカーボンオフセットすることはできます。
カーボンオフセット=サプライチェーン排出量削減ではありません。
基本的な考え方も、ルールも異なります。
国際イニシアティブの枠組みである話の、サプライチェーン排出量算定には使えません。(CORSIAを除く)
私が会長を務めさせていただいている一般社団法人 カーボンオフセット協会でも話題として取り上げました。
ボランタリーな活動としては、なんら問題ありませんが、販売したいがために、ルールを間違って勝手に適用して困るのは、消費者です。
カーボンオフセットは広まっていただきたい。しかしサプライチェーン排出量算定との仕切りは厳密に行うべきです。
排出量削減ができているので、この製品を使えとはなんとも乱暴です。
利用者はご注意ください。販売者はルールの厳守・徹底をお願いします。