CDPで問われる「耐久プラスチック」とは何か
- 2026年03月23日
プラスチックというと、
・使い捨て
・海洋ごみ
・マイクロプラスチック
こうしたイメージが強いと思います。
しかしCDPでは、
もう少し踏み込んだ分類で見ています。
その一つが、
「耐久プラスチック(Durable Plastics)」です。
ここを理解していないと、
開示がズレます。
耐久プラスチックとは何か。
シンプルに言えば、
“長期間使われる前提のプラスチック”
です。
例えば、
・自動車部品
・家電製品
・建材
・産業機器
こういったものに使われるプラスチックです。
数週間や数ヶ月で捨てられるものではなく、
数年〜数十年使われる。
ここがポイントです。
では、
CDPはなぜこれを分けているのか。
理由は明確です。
リスクの性質が違うからです。
使い捨てプラスチックは、
短期間で環境中に出る可能性があります。
一方で耐久プラスチックは、
すぐには出てきません。
“時間差”があります。
つまり、
今は問題が見えない。
でも、
将来まとめて出てくる。
ここにリスクがあります。
CDPはここを見ています。
今の排出ではなく、
“将来の廃棄フロー”
です。
例えば、
ある企業が大量の耐久プラスチックを製品として販売している場合。
その製品は10年後、15年後に廃棄されます。
そのとき、
・回収されるのか
・リサイクルされるのか
・埋立や環境流出するのか
この設計ができているかどうか。
これが評価ポイントです。
つまり、
耐久プラスチックは
「使っている間は安全」ではなく
「終わった後の責任が問われる」
ということです。
ここで重要になるのが、
設計です。
CDPでは、
・分解しやすいか
・リサイクルしやすいか
・素材が単一化されているか
・回収ルートがあるか
といった、
“出口を見据えた設計”
が評価されます。
さらに、
バリューチェーンの関与も重要です。
・販売後の回収スキームがあるか
・サプライヤーと素材設計を議論しているか
・顧客に対して廃棄方法を提示しているか
ここまで含めて、
初めて「管理している」と見なされます。
そしてもう一つ重要なのが、
データです。
耐久プラスチックは、
使用期間が長いため、
今の使用量だけでは不十分です。
CDP的には、
・ストック(社会に蓄積されている量)
・将来の廃棄量の見込み
こうした視点が求められます。
ここまで来ると、
話は完全に変わります。
プラスチックは、
“今の問題”ではなく、
“将来の負債”
になります。
だからこそCDPは、
耐久プラスチックを別で見ている。
まとめると、
CDPでいう耐久プラスチックのポイントは、
・長期間使用される
・将来まとめて廃棄される
・設計と回収がカギになる
・ストックと将来フローで考える
です。
2026年以降、
この視点はさらに重要になります。
特にTNFDとの接続が進む中で、
「いつ・どこで・どれだけ自然に影響するか」
が問われます。
耐久プラスチックは、
目の前の問題ではありません。
しかし、
最もコントロールが難しい問題の一つです。
だからこそ、
今のうちに設計している企業だけが、
将来評価されます。








