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中西代表|環境への取り組み リン鉱石 - 中西代表|環境への取り組み

リン鉱石 グアノ

  • 2016年01月26日

食事中の方がいたら失礼したが、糞の話である。

糞といっても鳥の糞である。

ご存知かも知れないが鳥の糞の堆積によってできたリン鉱石は大変高価である。

所謂グアノ (guano) は、島の珊瑚礁に、糞、魚・卵の殻などが数千年から数万年堆積して化石化したものだ。

肥料の資源として利用される。グアノを巡って戦争が起きたこともある。

15世紀には、ペルーの沖合の島々にあるグアノは、1840年代にアメリカ市場では奇跡の肥料と呼ばれていた。

この貴重な資源をめぐってはアメリカ合衆国とイギリスを巻き込み、ペルーとの間での熾烈な外交戦が繰り広げられた。

1856年にはアメリカでは「戦略的な資源を確保するためには武力行使をしても良い」というグアノ島法が成立したほどである。

筆者もペルー沖のバジェスタス島を見にいったことがある。

島というよりは岩肌といったほうが良いだろう。

僅かにある浜はペンギンとアシカで埋め尽くされており、陸地は海鳥で覆い尽くされていた。

現在は観光客の島への上陸を禁止して環境保護に努めている。

近年では太平洋南西部にある世界で3番目に小さい国であるナウル共和国の話は有名であろう。

リン鉱石が豊富に取れたため、莫大な収益が国民に還元されていた。

1980年代の国民一人あたりのGNPは2万ドルほどもあり、日本の2倍もあった。産油国すら上回っていたのである。

当然、医療費、光熱費のみならず学費もただであった。日本への直行便も飛んでいたほどである。

資源が枯渇した今では、失業率が90%にまで達している。

全国民の30%以上が糖尿病を患っており、70%以上が肥満体型である。世界一の裕福な国から破綻国へ一気に転落したのだ。

つい最近のことだが「掘り尽くされていたと思われていたナウルの地表の下に、実は第2層があるらしい。

日本の技術であれば2000万トンほど掘削できるのではないか」ということを耳にした。

なんとも夢のある話ではある。

いやはや。グアノだけに、鼻糞丸めて万金丹か?