環境認証は免罪符ではない

  • 2026年10月24日

環境ビジネスの世界には、実に多くの認証制度があります。森林、農産物、エネルギー、製品、企業活動など、それぞれの分野で一定の基準を満たしていることを証明する仕組みが整備されてきました。

認証を取得することは、企業にとって大切な取組です。しかし、私は以前から、認証を取得すること自体が目的になってはいけないと考えています。

今回、輸入バイオマス燃料について、SBPという第三者認証制度の活用範囲を広げる案が議論されました。

認証制度の選択肢が増えることは、事業者にとって歓迎すべき面があります。取得や維持に必要な負担が軽減される可能性があり、複数の燃料を扱う企業にとっても便利になるかもしれません。

ただし、忘れてはいけないことがあります。

認証とは、あくまでも定められた基準に対する適合性を確認するものです。認証されたからといって、その事業が環境に一切の影響を与えないという意味ではありません。

また、異なる認証制度では、確認する項目や評価方法に違いがある場合もあります。同じ認証という言葉でも、その内容は必ずしも同一ではないのです。

重要なのは、認証マークの有無だけを見るのではなく、何が確認され、何が確認されていないのかを理解することでしょう。

企業の環境経営でも同じことがいえます。認証を取得したという事実を示すだけでなく、取得後に環境負荷がどう変化したのかを説明できることが大切です。

制度が増えれば、それを利用する機会も増えます。しかし、制度が増えることと、環境が改善されることは、必ずしも同じではありません。

環境認証はゴールではなく、より良い事業活動を続けるための道具です。

認証書を額に入れて飾るだけでは、地球環境は少しも良くならないのです。