テーブルの上にサックスのネックとマウスピース。
その横にはマンゴー。
まったく関係がないように見えます。
しかしLCAの仕事をしていると、世の中のものが少し違って見えるようになります。
このサックスは、どこで金属が採掘され、
どこで加工され、
どうやって日本へ運ばれたのか。
マンゴーは、どこで育ち、
どれだけ水を使い、
どのような包装をされ、
どうやってここまで運ばれたのか。
製品には、必ずその前があります。
そして、使い終わった後もあります。
LCA、ライフサイクルアセスメントとは、簡単に言えば、
「その製品の一生を見ること」
です。
これから建築物を含め、さまざまな分野でLCAの考え方はさらに重要になっていくと思います。
数字を計算するだけなら、いずれAIがかなりやってくれるでしょう。
大切なのは、
その数字を見て、
「では、どこを変えればよいのか」
を考えることです。
サックスを眺めながらそんなことを考え、
マンゴーは普通に食べました。
横浜を歩いていたら、巨大なピンクの柱に遭遇しました。
「うんこミュージアム」。
かなりの存在感です。
環境コンサルティング会社のブログで、この写真を使っていいものか少し迷いました。
しかし、使います。
環境問題は重要です。
気候変動も、生物多様性も、資源循環も、水問題も、決して軽いテーマではありません。
だからこそ、伝え方まで重くする必要はないと思っています。
「CO2を何%削減する」
「Scope3を算定する」
「TNFDに対応する」
もちろん必要です。
でも、それだけでは人はなかなか動きません。
面白い。
やってみたい。
それなら自分たちにもできそうだ。
そう思ってもらえることも大切です。
私たちが20年近く環境の仕事を続けてこられた理由の一つは、
環境問題を「我慢する話」ではなく、
「新しいことを始める話」
として考えてきたからかもしれません。
真面目に仕事をする。
でも、真面目すぎない。
時にはジャズも聴く。
酒も飲む。
海にも行く。
そして、うんこミュージアムの前では写真も撮る。
環境ビジネスには、そのくらいの余白があっていいと思っています。
クイーンズスクエア横浜で、中学生の吹奏楽演奏会が開かれていました。
楽器をやっているので、つい足が止まります。
一生懸命演奏している姿を見ると、こちらまで嬉しくなります。
会社経営をしていると、「人材育成」という言葉をよく使います。
でも、人は本当に「育成」されるものなのだろうか、と時々思います。
誰かに教えられて覚えることもあります。
しかし結局は、
面白い。
もっと知りたい。
もう少しうまくなりたい。
その気持ちが人を伸ばします。
これは音楽でも仕事でも同じです。
環境の世界も、20年前とは比較にならないほど専門分野が広がりました。
脱炭素だけでも、
再エネ、排出量算定、Scope3、LCA、JCM、カーボンクレジット。
さらに生物多様性、TNFD、水資源。
全部を一人で知ることなどできません。
だから会社に必要なのは、
「全部知っている人」
ではなく、
「知らないことを面白がれる人」
なのかもしれません。
中学生たちの演奏を聴きながら、そんなことを考えました。