月よ
- 2026年08月11日

猛暑は、環境部門だけが考える問題ではありません。
従業員の健康。
屋外作業の安全。
工場や店舗の空調。
電力使用量の増加。
水不足。
農産物や原材料の調達。
物流の遅延。
さまざまな経営課題につながっています。
世界保健機関は、暑熱を重大な環境・労働衛生上の危険と位置づけています。
猛暑は健康被害だけでなく、労働能力や生産性の低下、医療、交通、水道、電力などのインフラへの負担も引き起こします。
企業には二つの取組が必要です。
一つは、温室効果ガスを減らし、気温上昇を抑える「緩和」です。
もう一つは、すでに起き始めている変化に備える「適応」です。
排出量を算定する。
削減目標を立てる。
調達先の気候リスクを確認する。
猛暑時の勤務体制や事業継続計画を見直す。
設備、建物、地域の暑さ対策を進める。
脱炭素と気候変動への適応は、どちらか一方だけでは足りません。
猛暑を一時的な異常気象として受け流すのではなく、今後も起こり得る経営条件として考える。
それが、これからの企業に求められる姿勢だと思います。
カーボンフリーコンサルティングは、気候変動を遠い未来の話ではなく、企業がいま向き合うべき経営課題として捉え、具体的な対策づくりを支援してまいります。
猛暑は、日本やヨーロッパだけで起きているわけではありません。
朝鮮半島でも、記録的な高温が続いています。
韓国南部の梁山市では42.5度が観測され、122年間の観測史上で最も高い気温となりました。
ソウル首都圏にも、初めて最も深刻な段階の猛暑警報が出されています。
日本から飛行機で数時間の場所です。
気候変動というと、北極の氷や遠い国の干ばつを思い浮かべることがあります。
しかし現在は、隣国で起きている猛暑が、食料、電力、物流、観光、経済を通じて、日本にも影響する時代です。
農作物の収穫量が減れば、価格が上がります。
電力需要が急増すれば、企業活動にも影響します。
工場が止まれば、国境を越えたサプライチェーンにも波及します。
暑さに国境はありません。
そして、経済にも国境はありません。
自分の会社や自分の地域だけを見ていても、気候変動によるリスクの全体像は把握できなくなっています。
世界で何が起きているのか。
それが自分たちの事業と、どのようにつながっているのか。
企業にも、これまで以上に広い視野が求められています。
日本でも、今年は厳しい暑さが続いています。
2026年7月中旬と下旬の西日本の平均気温は、統計を開始した1946年以降で最も高くなりました。
東海地方では、国内で初めて5日連続の「酷暑日」が記録されています。
酷暑日とは、最高気温が40度以上となる日のことです。
8月2日までに、全国延べ27地点で酷暑日が観測されました。
40度。
子どもの頃には、海外の砂漠の話のように感じた気温です。
それが今では、日本の天気予報に普通に登場するようになりました。
今回の高温については、偏西風の位置、高気圧の強まり、暖かい空気の流入など、複数の気象条件が重なったと分析されています。
同時に、気象庁は地球温暖化などが寄与した可能性も指摘しています。
すべての猛暑を、地球温暖化だけで説明することはできません。
しかし、気温の土台そのものが上がれば、同じ気象条件でも、かつてより高い温度になります。
昔と同じ夏は、もう戻ってこないのかもしれません。
そう考えて、社会の仕組みをつくり直す必要があります。